2017-06

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『若者と労働』は本当に良い本だった。

久々に土日両方お休みだったというのに、何をするわけでもなくダラダラと時間を過ごしてしまった。とは言え、昨日は新居の採寸に行って、家具の大まかな配置を決めることができたし、素晴らしい本を二冊も読むことができたので特に後悔はない。来週末は引っ越し一週間前なので、本格的に家電類のお買い物をする予定である。冷蔵庫、洗濯機、レンジ、掃除機・・・金がかかる。

濱口桂一郎『若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす』を読了。これは掛け値なしの傑作だと断言できる。なんとなくではあっても、「なんか今の労働のあり方って微妙じゃない?もっとみんなが幸せに働けるようなシステムはないものか・・・」と感じたことのある人に心から一読を勧める。

若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす (中公新書ラクレ)若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす (中公新書ラクレ)
(2013/08/10)
濱口 桂一郎

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就職活動をしている最中、ずっと考えていたことがある。正社員としてどこかある程度規模の大きい企業に就職しようと思うと、必ず「長時間労働」と「全国への転勤」がセットで付いてくる。そして、そのことを誰も疑問に思わず、あるいは思わないように努力して、その迷惑な「オマケ」を甘受してしまう。そして、このオマケを甘受するということは、自分の生活を自分の価値観に基づいてデザインするという、すごく重要な権利を諦めることでもある。

みんなイヤじゃないのか?悔しくないのか?

もちろん、イヤでも悔しくもない人だってたくさんいるだろう。でも、当然のように、「そうじゃない」人だってたくさんいる。少なくとも、俺は後者の人間だった。会社の都合で、住みたくもない街で生活する?本を読んだり、映画を観たり、酒を飲んだりする時間を大幅に制限される?まっぴらごめんだ。俺は、自分の人生の「設計者」でありたい。完全にというのは無理だったとしても、少なくとも自分に訪れる不幸の8割くらいは、「自己責任」だと思えるような生き方をしたい・・・

俺は、この本を読んで、自分が「そんなの理不尽だ!」と感じてきたアレコレの根っこの部分に、欧米とは根本的に異なる日本独自の雇用システムが存在していることに気づかされ、目から何枚も鱗が落ちた。そうか、本質はここにあったのか、と。もっと言えば、自分がぼんやりと抱えてきた問題意識は、こういう方向から深めていけば良いのかという見通しが超クリアに立ってしまって勝手に驚きもした。しかも、この本には、現状の分析だけじゃなくて、俺が感じてきたような「理不尽さ」を社会から取り除いていくための、ごく現実的な処方箋までカッチリと提示されている。「正社員になること」が、「大事な自由を手放すこと」にならない、そんな真っ当な社会を実現するための処方箋が。

なんて死角のない、充実した一冊なんだ。

上に書いてきたような論点の他に、ブラック企業問題、キャリア教育、非正規雇用問題といった、いわば「定番」の論点についても、一貫したパースペクティヴから鋭い分析が加えられており、本書がある程度のスパンで、あらゆる労働問題について考える上での「必読書」となり続けることはほぼ確実であるように思われる。いや、本当に良い本でした。
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